フォルチュナ女神はローマ人の目には、世界の万象を支配する力であると映っていました。
大プリニウスの『博物誌』に、奇くも次のように書かれています。
「全世界を通じ、あらゆる場所、あらゆる時に、あらゆる声によって運命の神ばかりが呼びかけられ、その名がたたえられる。
それは唯一の被告であり、唯一の容疑者、人間の心のなかの唯一の思想、唯一の讃美の的、唯一の原因である。
それは侮りをもって礼拝され、気まぐれ、また往々にして盲目であり、さまよい、矛盾し、捕捉しがたく、変わりやすく、いかがわしい者の味方と見なされる。
・・・わたしたちは時のはずみ(偶然)に左右されること多きが故に、時のはずみこそわたしたちの神である」
・・・この運の尊重が、人間の感情に大きな影響をあたえたことは明白でした。
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