19世紀フランスの特異な作家で、『未来のイヴ』や『残酷物語』を書いたヴィリエ・ド・リラダンの先祖は、ロードス最後の領主でした。
13世紀末、聖地でキリスト教国が滅ぼされると、その残党、エルサレムの聖ヨハネ騎士団は最初キプロスに亡命。
のち14世紀初め、ビザンツ皇帝の許可を得てロードス島のあるじとなったのです。
彼らは最後の十字軍兵士としてオスマン・トルコの攻撃に耐え、200年もこの島を守り抜いたのです。
コンスタンチノープルが落城し、ビザンツ帝国が滅んだのは1453年ですが、その攻略の英雄メヘメト2世の侵攻をもロードスは退けました。
しかしスレイマン荘麗王の指揮する10万の精鋭の前には如何ともしがたかったのです。
先祖のヴィリエ・ド・リラダンは650人の騎士、250人のジェノバ、ヴェネチアの水軍、6000人のロードス人を率い、半年間にわたる英雄的な防衛の末1523年1月1日、ついに降伏。
トルコ軍の賛嘆を背に島を去りました。
ロードスが中世の面影を強くとどめているのは、この聖ヨハネ騎士団の足跡のためなのです。